資産運用に役立つ本

Mr.10バガー!! ピーター・リンチの株で勝つ

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ピーター・リンチの株で勝つ

投資家の憧れ、10バガー(10倍になる株)、日本でこの言葉を初めて紹介したであろう伝説のファンドマネジャー、ピーター・リンチが語る株式投資の極意
あまりに内容が濃すぎて、キラーフレーズの数が10個になってしまいました
この本から学ぶ、資産運用に役立つキラーフレーズとは……

本の概要:
フィデリティマゼラン・ファンドの伝説のファンドマネジャー、ピーター・リンチがプロの投資家としての成功の秘訣を語る。
第一のルールは、もはやプロの言うことに惑わされるな。個人投資家に基本的な情報と勇気を与えるために書かれた30回も増刷を重ねた名著。

著者:
ピーター・リンチ
1944年生まれ。ボストン大学を経て、ペンシルバニア大学ウォートン校でMBAを取得。1969年フィデリティ社に入社。2年間の兵役義務の後、1977年から90年までマゼラン・ファンドの運用を担当。この間に同ファンドの資産を2000万ドルから140億ドルへ世界最大規模に育て上げ、全米No.1と称される伝説のファンドマネジャー。
『本書著者紹介』より

この本から学ぶ、資産運用に役立つ必殺フレーズ

“弱気の発言は知的に聞こえる”p.21

“難しい銘柄は避けよう”p.41

“顧客の金をIBMで損しても、絶対に職を失いはしない”p.64

“株で金儲けをするのに株式市場全体の予測をする必要はない”p.95

“次回は前回とは違うはずなのに、なぜか前回と同じ準備をしてしまう”p.98

“カクテル・パーティ理論”p.99

“会社に投資するのであって株価に投資するのではない”p.104

“この店はどんなバカでも経営できる”p.149

“多悪化を避けること”p.174

“情報源が神秘的であればあるほど、その教えは説得力を持つ”p.208

“落ち込んだ株は、戻ったら売ろうと決めている線まで戻ることはない”p.306

解説

“弱気の発言は知的に聞こえる”

株価に対して強気でいると、お前はわかってないなぁと弱気の材料を説明するような人がいる
不思議とこのような発言は理路整然としていて知的に聞こえるものだが、そのような材料は市場が折り込んでいて、その材料で下がることは少ない
株のリスクを熟知しながら強気でいるのは思いのほか難しい
「世界三大幸福論」を提唱した一人、フランスの哲学者、アランの言葉にあるように、悲観主義は気分によるものであり、楽観主義は意思によるものである

“難しい銘柄は避けよう”

不思議な投資家心理ではあるが、自分がよく知る会社や業界についてあまり魅力的に感じないということはままある。
他の投資家から見ればすごいことなのに、自分にはあたりまえのことと思い見逃すケースはである。
そういう身近な企業より、全く理解できないAIやバイオの企業の方が優れていて株価も上がりそうと感じて投資するから、その後の株価の変動で右往左往するのである。

“顧客の金をIBMで損しても、絶対に職を失いはしない”

普通の投信や企業年金、事業法人のファンドマネジャーは大部分がサラリーマンである
無名の会社に投資して大成功すれば良いが、失敗したときに言い訳ができない
それよりは他のファンドマネジャーも投資していて失敗しても言い訳ができる株に偏りがちである

“株で金儲けをするのに株式市場全体の予測をする必要はない”

株式市場全体の急落や暴落を予測することはできない。しかし株価が暴落する前日と次の日で投資した企業自体に株価ほどの変化は見られないはず
企業では昨日と同じように人が働き売上あるいは利益を上げようとしているはずである

“次回は前回とは違うはずなのに、なぜか前回と同じ準備をしてしまう”

東日本大震災の後、この悲しい教訓から免震構造の高層マンションが開発された。しかし次に襲った災害は地震ではなく台風であった
同様に株価暴落で痛めつけられた投資家はその再来を恐れ怖くて買えなくなってしまう。そして次に始まった上げ相場に乗り遅れるという別の悲劇を迎える

“カクテル・パーティ理論”

第1段階(そろそろ上がりそうな兆し)

カクテル・パーティーに参加したピーター・リンチは、人々に職業を聞かれます。
「株式ファンドの運用をしています」
彼がこう答えると、聞いた人々は少しうなずきさっと他の場所へいなくなってしまいなす。
そのうち近くにいる歯医者に話しかけたりします。

第2段階(15%上昇)

ピーター・リンチが職業を打ち明けると、人々は歯医者に話しかける前にもう少しピーター・リンチの前にとどまり、株式市場がいかにリスキーかなどと話します。

第3段階(30%上昇)

パーティーの間中、人々は歯医者など無視してピーター・リンチの周りを全く離れません。
パーティーの参加者の大半は株式投資をしており、どの銘柄を買うべきかについて興味津々です。

第4段階(相場のピーク)

人々はまたピーター・リンチのまわりに群がります。
しかし今度は、みんなピーター・リンチにどの株を買うべきか教えたがります。
歯医者までもがリンチにいくつかのヒントを与え、実際に彼のおすすめ銘柄は数日後に高騰します。

私自身もその教えに従えばよかったと思うようになると、もう完全に相場はピークを打ち、下がるしかない状況となっています。

“会社に投資するのであって株価に投資するのではない”

株式相場は不合理な動きをするものだから、株価の動きに一喜一憂してはならない
相場を予測するのは困難であるが、それと比較すれば企業の利益や成長を予測することの方が現実的である

“この店はどんなバカでも経営できる”

競争の激しい複雑な産業の優秀な経営者がいる有料企業よりも、単純だが競争のない産業で平凡な経営者がいる企業のほうがよい
なぜなら、企業が長く続くならどこかで無能な経営者が出てくるからだ

“多悪化を避けること”

高収益会社は時々馬鹿げた買収を行って、お金の無駄遣いをする
高すぎる買収価格、自社と関係ない分野の買収により多角化でなく多悪化してしまう
直近の日本でも買収企業の減損が後を絶たない

“情報源が神秘的であればあるほど、その教えは説得力を持つ”

不思議なことに、「この株は絶対に上がりますよ」と大声張り上げて言うと、嘘臭く感じるが、小声で「ちょっとわけありなんで、詳しくは話せないんですよ」と言う方が重要視される

“落ち込んだ株は、戻ったら売ろうと決めている線まで戻ることはない”

損切りするかどうかの判断は、今の価格より往復手数料分ディスカウントされた価格で買えるとしたら、買うか、買わないか自問自答すればわかる
買わないのなら、売って現金にした方があなたにとって価値があるということだ

総合評価

難易度

初級(初心者〜)

資産運用の役立ち度(星1~5)

⭐️⭐️⭐️⭐️

資産運用の示唆に富む内容がぎっしり詰まった良書
しかしながら、時代が古いこと、例が米国株ばかりであるためにイメージしづらいのが弱点
 

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